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国民から、１０の質問のコーナー（メイリン編）
インタビュアー　エルファリーナ



初めに/フルネーム/出身地/身長と体重/スリーサイズ/趣味・好きなもの/
特技/得意な物・苦手な物/魔物討伐/任務での生活/主人公について
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０、導入
「では、国民からの１０の質問をはじめたいと思います」
「メイリン王女様。今日はよろしくお願いしますね」
「こちらこそ、よろしくお願いするわ」
「でも、私に質問をしてくるってことは、それだけ私が注目されているってことよね」
「ラングラーデの国民達も、なかなか見所があるじゃない」

「あれ……？　聞いてないんですか？」
「何が？　私はいきなりここに呼ばれただけ、なのだけれど」
「ああ、予行練習でも必要だったのかしら？」

「いえ……そうではなくて」
「メイリンさんだけじゃなく、他の王女様がたにもインタビューをしているのですけれど」
「……その、一応、私も……」
「……そう」
「でも、考えてみれば、そのほうがいいのかもしれないわね」
「このインタビューが終わる頃には、私が国民から一番の支持を受けているはずだから」

「は、はぁ……」
（すごい自信です……）
「それじゃあ、さっそくだけど質問のほうを始めてくれるかしら？」
「実は、結構楽しみにしていたのよー」
「いったいどんな質問が来ているのかしら？ ってね。ふふっ」



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１、名前（フルネーム）
「それでは、最初の質問です。メイリン王女様」
「フルネームを教えてください、とのことですが……」
「……つまらない質問ね」
「それくらいは、ちゃんと知っていて欲しいわ」

「あの……でも、シルクラインは遠いので、余り詳しいことを知らないのは、仕方がないことだと思うんですけれど」
「なるほど、それもそうね」
「私の名前は、メイリン。メイリン・ウォンよ」
「これを機会に、ちゃんと覚えていただけたら嬉しいわ」

「これで、ちゃんとみんなに伝わりますから大丈夫ですよ！」
「･･････ほんとうかしら？」

「･･････たぶん」
「･･････」



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２、自分の国について
「次の質問は出身国についての紹介ですね」
「シルクラインについては、私も少し興味があって……一体どんなところなんですか？」
「一般的なことは、面倒だし、それこそ観光パンフレットでも参照してもらうとして……」
「そうね、どういう国かと言われれば、過酷な国かしらね」

「過酷……ですか？」
「ええ。辺りを砂漠に囲まれていて、風土的には決して住みやすい所とはいえないわね」
「けれど、悪いことだけじゃあないわ。そんな環境で生きてきたのだから、
男も女も、他の国に比べて、とても強いはずよ」
「身体的なことだけじゃなく、精神的にもね。
…民は皆、勇敢であり、誇り高い。それがシルクライン王家の誇りでもあるわ」

「その……それで、一つ質問があって……とても言いづらいことなんですけれど」
「何？」

「お葉書に、野蛮な民族ではないのか？　というものがあって……」
「…………」

「あの、その……ごめんなさい」
「貴方に怒っても仕方のないことね」
「確かに、そう言われることも多いわ。それは、
絶対王政という統治制度を掲げていることもあるのでしょう」
「けれども、それは仕方のないことなのよ」

「過去、多くの部族がぶつかり合い、
闘争が耐えなかった時代がシルクラインにはあったのよ」
「だからこそ、生まれた制度」
「それでも、一つだけわかって欲しいのは、誰も彼もが皆、一生懸命に生きて、自分の信念を通そうとした。それ故の結果だということよ」

「そうですよね……」
「先程は、謝らなくても良いと言いましたが、国民を代表して。ラングラーデの王女である私が謝罪させてもらいます」
「わかってもらえればいいのよ」
「実際好戦的な者や、口の悪いものが多いのは本当だしね」
「でも大丈夫よ。もしも、誰かが他の国に迷惑をかけることがあれば、
全員私がこてんぱんにやっつけてあげるから!」

「ふふ……。すごいですね」
「でも、駄目ですよ」
「王女様がそんなことをしたら、国民が心配しちゃいますから」
「そうね。気をつけるようにするわ」



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３，身長・体重は？
「次は質問は、身長と体重について教えてください、ですね」
「身長と、体重？　別にいいけど……」
「国民は、そんなところまで気になるものなのかしら？」

「どうなんでしょう？
リーゼが言うには『国民は王女について、それだけ関心を抱いている』とのことですが……」
「ふぅん……いかにも、あの小娘のいいそうなことね」
「まあ、いいわ」
「私の身長は、１６８㎝。４９㎏よ」

「やっぱり、高いですね。私と比べても、１０㎝くらい背が違いますし」
「そうね。でも、武術をしているから、これくらいはないとね」
「これでも、足りないくらいよ」
「女の中では、高いほうでも、男には全然敵わないしね」
「でも、こんなこというと、女らしくないって言われそうね」

「そんなことないですよ！」
「メイリンさん、細いですし、手足も長くて……私、羨ましいです」
「ふふ。そう言われると、悪い気はしないわね」

「そのスタイルを維持する秘訣とかあるんですか？」
「そうね。やっぱり、体を動かすことかしら」
「良ければ、今度手ほどきしてあげるわよ？」

「えっと……遠慮しておきます。私、運動余り得意じゃないから」
「そうね。いかにも、体動かすのは苦手って感じだし」

「……たしかにその通りなんですけれど……
そこまではっきり言われると、少しショックです……」


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４，ＢＷＨ（スリーサイズは？）
「次の質問は、【スリーサイズを教えてください】です」
「ふふ。やっぱりね。来ると思っていたわ」

「……そうなんですか？」
「ええ。私のこの魅力溢れる肢体が、気にならないわけないもの」

（……メイリンさんって、ちょっと面白い人かも）
「それでは、魅力溢れるメイリン王女様のスリーサイズを、公開しちゃいます」
「どうぞ」
「ふふ。聞いて驚くのね」
「上から８８、５９、８７、よ！」

「わぁっ……本当にすごいです」
　拍手※ぱちぱちぱちぱち
「……何か、馬鹿にしているように見えるのだけれど」

「え？　そ、そんなことないですよ」
「本当に綺麗だと思いますし……これも、武術の賜なんでしょうか？」
「そうね。私の国では、美容のために武術を習う女性も多いし」
「でも、一応言って置くけれど、私はちゃんとした一流の武術家よ？」

「ええ。それはちゃんとわかってます」
「任務の時等で、魔物相手に立ち向かっていく勇敢な姿を見ていますから」


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５，趣味、好きなもの、事は？
「次の質問ですけれど、メイリンさんの【趣味や好きなもの】は何なんですか？」
「好きなもの……ね。武術かしらね」

「魔術の修行の合間とかに、良く武術の訓練をしていますものね」
「そうね。体を動かさないと、どうにもなまっちゃうような気がして」
「でも、本当は修行だけでは物足りないのよ」

「……というと？」
「武術家たるもの、やっぱり強い相手と手合わせするのが一番の楽しみね」
「とはいえ、男でも私に敵うような相手がなかなかいないのが悲しいところなんだけれど」
「はぁ……どこかに強い相手はいないかしら」

「そうですね……」
「私では……全然相手にならないと思いますし」
「え、えーと……気持ちは嬉しいのだけれど、いくらなんでも、
エルナにはちょっと無理なんじゃないかな……」

「で、ですよね。……
でも、頑張れば少しはメイリンさんの気分転換の相手くらいには……」
「いえ、無理ね。それは、私に人殺しをしろと言っているようなものよ」

「うう……無理だからって、そんな酷い例え使わなくても……」


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６，特技
「次の質問は、特技です」
「メイリンさんの得意なものについて、教えてください」
「武術の腕前かしら」
「でも……先程から私、こればかりいっているわね」

「あ、そう言えば……」
「でも、別に問題は無いと思うんですけれど？」
「………いえ、駄目よ。こんなもので、国民が満足してくれるとは到底思えないわ」
「そうだ！ 私、いいこと思いついてしまったわ！」
「ちょっとここで待っていてくれる？」

「え、ちょっとメイリンさん？！」
「大丈夫。すぐに戻ってくるから」


…………１０分後…………

「おかえりな――って、それどうしたんですか？」
「見ての通り、石よ」
「詳しくいうと、レンガっていうらしいわね」

「……あの、それはわかるんですけれど。一体それで何を？」
「少しデモンストレーションをしようと思ってね」
「ちょっと退いていなさい。そこにいると危ないわよ」

「そ、それって……もしかして」
「駄目です。危険です。怪我しちゃいます！」
「ふぅぅぅぅぅぅ―――――――――はぁっ！」


バァーーーン！！！
ガラガラガラ・・・・

「……えっと、その」
「わ、割っちゃった……？」
「あの……メイリンさん。怪我は？　手のほうは大丈夫なんですか？！」
「……１６枚、か。余り割れなかったわね」
「エルナ、何か言った？」

「い、いえ。何でも……」
「武術って習えば、誰でもこんなことが出来るのですか？」
「ええ。誰でも出来ると思うわよ」


※こんなの出来ませんよ～。
※ 危ないから、子供も、ましてや大人も真似しちゃ駄目ですよぉ～。

「私のように、１０枚以上というのはなかなかいないと思うけれど」
「あ、そうそう。これで、少しは面白くなったかしら？」

「は、はい。ありがとうございます」
「そう、それは良かったわ♪」
「ふふ。これで私の魅力が、国民に伝わったわね」



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７，苦手なもの
「次の質問は、苦手なもの……ですね」
「メイリンさんは何か苦手なものはありますか？」
「そうね。何もないわよ!」

「…………えっと。流石にそれは嘘ですよね？」
「いいえ、無いわよ～」
「もしも、あったとしても、
どうして私がそんな人に弱みを見せるようなことをしなくてはいけないの？」

「で、でも……国民からの質問だから、答えてもらわないと」
「嫌よ。それくらいいいじゃない」
「どうせ、それほど重要なものでもないでしょうし」
「先程、あれだけサービスしたのだから……って、ちょっとエルナ……怒ってる……？」

「ええ。怒ってます！」
「ちゃんとした理由があれば、私だってそれは……無理をいいませんけれど」
「どうせ、重要でないから……なんて理由では納得できません！」
「無理矢理にでも、答えてもらいますからね！」
「……絶対に？」

「絶対です!」
「って、メイリンさん。何を笑っているんですか！？」
「私は本気で怒ってるんですよ！」
「ううん……エルナも怒ることがあるんだなって思って」
「いいわよ。そこまで言うなら、答えても」

「本当ですか？」
「あ、でも……本当に答えづらいのでしたら……」
「……その前に」
「答えづらいというか……似合わないかも知れないから」
「私は、虫が苦手なのよ。後、ぬるぬるしてたり、うにょうにょしているのがどうも……」

「あ……それは私も苦手です……」
「でも、似合わないってなんでですか？　女の子なら殆ど嫌いだと思うんですけれど」
「……私、自分でも余り女の子らしくないと思うから」

「いえ……私は、メイリンさんは、とっても女の子らしいと思いますよ」
「さっきだって、それが恥ずかしくて言えなかったんだと思いますし……」
「メイリンさんは、とても可愛いと思います♪」
「……そこまで言われると逆に、くすぐったくて、どうしていいかわからなくなってしまうわ」
「でも……ふふ。ありがとうね」



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８，魔物討伐
「えっと、次は魔物討伐について、です」
「今回の異変について、メイリンさんはどう思っていますか？」
「うーん……そうね。特に何も思ってないわね」
「起きてしまったことはしょうがないし、問題はこれからどうするかよね」

「メイリンさんは前向きですね。
……私なんて、強い魔物が増えちゃって、どうしようかと思っているくらいなのに」
「ふふ。前向きでないとね」
「それに、エルナには悪いけれど、私にとっては魔物なんてちょろいものよ」
「あ、そうね。今度、魔術を一切使わないで、武術で戦ってみようかしら」
「いい腕試しになりそうだわ」

「ちょ、ちょっと待ってください」
「流石にメイリンさんでも、それは危険です！」
「冗談よ」
「でも、私にとってはそれくらいのつもりだから、
エルナは大船にのったつもりでいても大丈夫よ」
「貴方一人の分くらい、私がカバーしてあげるわよ」

「あ、はい……」
「でも、私もちゃんと戦いますから」
「少しでも、足を引っ張らないように頑張ります」
「……」
「そうね。なら、少しだけ期待しておくわ」

「はい」


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９，今回の任務での生活は？
「次の質問ですけれど、メイリンさんは、今回の任務での生活は、どんな感じですか？」
「そうね。なかなか楽しいわよ」
「居心地のほうも、シルクラインと同じように……とはいかないけれど、全然悪くないわ」

「それは良かったです」
「気候などが変わってしまって、大変じゃないかなとちょっとだけ心配していました」
「ふふ。大丈夫よ」
「それだけをいえば、シルクラインより、ラングラーデは大分暮らしやすい所だから」
「後、修行についてだけれど……」

「あ、はい。やっぱり辛いですか？」
「辛いというよりは……肩が凝るわね」
「基本的に魔術の訓練ばかりだから」
「私としてみれば、体も鍛えないと意味がないと思うわ」

「……確かに、魔物との戦いは魔術だけではないですものね」
「でしょう？」

「でも、やっぱり私たちは、王家の力のために、選ばれたのですから」
「魔術が一番大事かな……と私は思うのですけれど」
「だから、ちゃんとメイリンさんも魔術の修行もして欲しいなって……」
「それって、誰の受け売り？」

「別に誰ってわけじゃなくて……そ、その……あの……」
「ふぅ……別にいいわよ」
「聞かなくても態度でわかるから」
「貴方って本当に顔にでやすいわよね」

「あうう……」


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１０，主人公についてどう思っている？
「それでは、最後の質問です」
「あの人について、メイリンさんはどう思っていますか？」
「……あの人、ね」
「私にちゃんと魔術の修行をして欲しいって思って、教え子にぼやいている、人のことね」

「そ、それは……その……先生も、ちゃんと考えがあってのことだと思うので……」
「いいのよ」
「まぁ……私もしていないわけではないのだけれどね……」
「どうも気が乗らないのよね」
「っと、話がずれちゃったわね。あの人のことだったわよね」

「はい。メイリンさんは、先生のこと、どう思ってるんですか？」
「そうね…唯一の男だから、期待している部分もあるわね」
「やっぱり、男は女を引っ張っていくものだから、ね」
「それについては、なかなか見所があるわよ」
「なんだかんだ言って、魔術の腕前は、相当のものだし」
「ただ……ちょっとだけ軟弱なのよね」

「……そうですか？」
「私にはそう思えないのですけれど」
「ああ、それでも、その辺の男よりはかなりマシな方だと思うわよ」
「どちらかと言えば惜しいのかしら？」
「体格もいいし、運動神経も悪そうに見えないし
……鍛えればそれなりになると思うんだけれど」
「はぁ……そこが惜しいのよね」

「ふふ。結局、メイリンさんは、武術の話になっちゃうんですね」
「でも……それだけ先生を認めているってことですよね」
「そうね。ちょっと悔しいけれど、ね」



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１１，終わり
「質問は以上です。メイリンさん、今日はお疲れさまでした」
「ううん。今日は楽しかったわよ」
「それに、これで国民にも、私の魅力が伝わったよね」
「エルナからしてみれば、今日のはどう？」

「そうですね……」
「とても、武術が好きで、前向きな王女様ってイメージを持ってもらえたと思います」
「後は、とっても強くて、力もあって……どういえばいいのかわからないけれど……」
「そこを何とか上手く言って欲しいわね」

「うーん……。あ、男前っていうんでしょうかこういうのを」
　ピキっ………

「あ……」
「エルナ。今の、もう一度やり直し出来るかしら？」

「そ、それは流石に無理かなって……」
「先程のは、リアルタイムで流れていましたし」
「それでも、今のは聞き捨てならないわ」
「私はもう一度やらしてもらうわよ」

「え……えとその……」
「あ、私、ちょっと用事を思い出しまして」
「し、失礼します！」
「ちょっと、待ちなさいエルナー！」


ちゃんちゃん♪


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